防犯対策ブログ
2025/05/17 10:45
防犯対策の専門家、防犯専門店SOSです。
今回は、皆さまに注意喚起としてお伝えしたい、最近発生した悪質な詐欺事例について解説します。特にご高齢の方が狙われやすい手口ですので、ご家族や周りの方とも情報を共有し、被害に遭わないよう注意してください。
先日、武蔵野市で、市役所の福祉課職員を名乗り、助成金が交付されるという嘘の電話から始まった詐欺事件が発生しました。被害者の方の自宅に電話があり、「福祉課の○○です。市から助成金が出るのですが、○○さんは申請していないので、どうしてですか」といった内容で、言葉巧みに近づいてきたそうです。
ここで重要な点は、武蔵野市役所では、65歳以上の市民に対して一人2万5,000円の助成金を交付するような事実は一切ないということです。市役所だけでなく、警察官や電話会社の職員など、いかなる身分を名乗る相手からの電話であっても、安易に信用してはいけません。
さらに、最近の手口として巧妙になっているのが、スマートフォンの動画通話を利用した詐欺です。あたかも警察官のような人物が画面に現れ、相手を信用させてしまうケースも報告されています。電話の声だけでなく、映像があるからといって安心してしまうのは危険です。
詐欺犯は、被害者が「おかしい」と感じ始めたとしても、家族や警察に相談させないように、あの手この手で通話を続けさせようとします。「確認のため」「手続きのため」などと言葉巧みに引き延ばし、冷静に考える時間を与えないのが彼らの常套手段です。
今回の事例では、最初の電話の後、別の男から銀行員を名乗る電話があり、「65歳以上の方には2万5,000円が振り込まれる」などと嘘の説明がありました。そして、振込先口座として口座番号やキャッシュカード番号、暗証番号を聞き出そうとします。絶対にこれらの情報を他人に教えてはいけません。
その後、「営業がキャッシュカードを受け取りに行く」「キャッシュカードは本店で削除する」「新しいカードを送る」などと嘘の説明をし、被害者の自宅に現れた男にキャッシュカードを騙し取るという、非常に悪質な手口でした。
このような詐欺被害を防ぐためには、「知らない人からの電話には、『出ない』『話さない』『信用しない』」という鉄則を守ることが何よりも大切です。そして、「慌てない」「すぐに行動しない」という『ナイナイ5(ファイブ)』を心に留めておいてください。
もし、不審な電話がかかってきた場合は、すぐに電話を切り、家族や警察に相談してください。決して一人で悩まず、誰かに相談することが被害を防ぐための重要な一歩となります。
私たちは、皆さまが安全で安心して暮らせる地域社会の実現を目指し、これからも防犯に関する様々な情報発信に努めてまいります。不審なことや不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
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