防犯対策ブログ

2025/06/17 09:35

防犯対策の専門家、防犯専門店SOSです。

令和7年5月に武蔵野市で発生した、警察官を名乗る男による詐欺事件のニュースをご覧になり、驚かれた方も多いのではないでしょうか。この事件は、非常に巧妙な手口で被害者を信用させ、最終的に多額の金銭をだまし取るという許しがたいものです。今回は、このような詐欺に巻き込まれないために、どうすれば良いのか、具体的な対策と心構えについてお話しします。


巧妙化する詐欺に注意!「警察官」を名乗る手口に騙されないために


事件の手口を再確認する

今回の事件で使われた手口は、以下の点が特に悪質で巧妙です。

  1. 不安を煽る電話: 「あなたの携帯電話が不正利用されている」「逮捕状が出ている」などと、突然の電話で被害者を動揺させ、冷静な判断力を奪います。

  2. 孤立させる指示: 「家族から離れて一人になれる部屋に移動してください」と指示し、周りに相談できない状況を作り出します。これは、詐欺師がよく使う手口の一つです。

  3. 警察手帳の提示とビデオ通話: LINEのビデオ通話で警察手帳を見せることで、本物の警察官であるかのように装い、被害者を完全に信用させます。映像で「証拠」を見せられると、人は疑いを持つのが難しくなります。

  4. 脅迫とプレッシャー: 「被害金があなた名義の口座に振り込まれている」「嘘をついても無駄だ」「今すぐ逮捕してもいいんだぞ」などと脅し、被害者に考える隙を与えません。さらに「上司」を登場させ、より巧妙に追い詰めていきます。

  5. 「潔白の証明」を口実にした送金要求: 「マネーロンダリングや薬物事犯に関わっている」「潔白を証明するには資金の確認が必要」などと、それらしい理由をつけて送金を要求します。「不正でなければ返金し、逮捕もしない」という言葉で、被害者は安心させられ、指示に従ってしまいます。

この事件で特に注目すべきは、ビデオ通話で警察手帳を見せるという、よりリアルな手口が使われた点です。これまでの電話詐欺よりも、さらに信憑性を高めようとしています。



私たちができる対策とは?

このような詐欺から身を守るためには、いくつかの重要なポイントがあります。

  • 「お金の話」は疑う: 警察官や公的機関の職員が、電話やメールでATMの操作や現金の送金を求めることは絶対にありません。このような話が出た時点で、それは詐欺だと考えてください。

  • 一旦電話を切る勇気を持つ: 「今すぐ逮捕する」などと脅されても、焦らずに一度電話を切ることが重要です。冷静になる時間を作り、事実を確認するチャンスを得られます。

  • 必ず家族や信頼できる人に相談する: 一人で抱え込まず、すぐに家族や友人、地域の消費生活センター、または最寄りの警察署に相談してください。誰かに話すことで、冷静な判断ができるようになります。

  • 警察官の身分確認は慎重に: 警察官が自宅を訪問した場合でも、必ず身分証の提示を求め、不審な点があれば、その場で110番に電話をして確認しましょう。ただし、相手が「110番に電話してみて」と言っても、電話を替わってはいけません。相手が用意した偽の電話番号にかけさせられたり、電話がつながっているふりをして、実は切れていないというケースもあるからです。必ず自分で一旦電話を切り、かけ直してください。

  • 個人情報を安易に教えない: 家族構成、金融機関の口座情報、暗証番号などを電話で伝えることは絶対にやめましょう。



まとめ:冷静な判断と周囲との連携が重要

詐欺の手口は日々巧妙化し、私たちの不安や焦りを巧みに利用してきます。今回の事件のように、まさかと思うような手口で騙されてしまう可能性もゼロではありません。

大切なのは、「もしかしたら詐欺かもしれない」という意識を常に持つことです。そして、少しでも不審な電話やメールがあった場合は、一人で判断せず、すぐに周囲の人や専門機関に相談することです。

私たち防犯専門店SOSは、皆さんの安心・安全な暮らしのために、最新の防犯情報をお届けしています。このブログが、皆さんの防犯意識を高める一助となれば幸いです。


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