防犯対策ブログ

2025/06/23 11:55

防犯対策の専門家、防犯専門店SOSです。

私たちの生活に欠かせない安心・安全。しかし、その平和を脅かす存在は、私たちのすぐそばに潜んでいるかもしれません。今回は、最近ニュースでも取り上げられた「置き石マーキング」という、空き巣の巧妙な手口と、それに対する効果的な防犯対策についてお話しします。


忍び寄る空き巣の影「置き石マーキング」

「まさか自分の家が狙われるなんて…」そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、空き巣の手口は年々巧妙化し、私たちの知らない間に「狙われる家」としてマーキングされている可能性があるのです。

神戸市垂水区で今年1月以降、玄関先などに不審な小石が相次いで置かれているのが見つかりました。その数、なんと60件以上。いずれも1~3センチの目立ちにくい小石で、門扉などの開閉によって「動かすと落ちやすい場所」に置かれていたといいます。そして5月には、この置き石が置かれていた住宅に侵入したとして、男2人が逮捕されました。捜査関係者によると、彼らは玄関付近に石を置き、留守を確認する「置き石マーキング」の手口で周辺を物色していたとみられています。

このニュースに改めて不安を感じた方もいらっしゃるでしょう。「門扉の上に小石が置かれていても、カラスの仕業かなと思って見過ごしてしまう…」と話す80代の女性の言葉は、多くの人の心に響いたのではないでしょうか。私たちも普段、何気なく見過ごしてしまうような小さな変化が、実は犯罪の兆候である可能性があるのです。


巧妙化するマーキングの手口

専門家によると、置き石マーキングは昔から空き巣犯が使う手口の一つだそうです。小石が動けば留守、動いていなければ在宅、という判断基準で、侵入しやすい家を見定めていた可能性も指摘されています。しかし、マーキングの手口は小石だけではありません。草を門扉に挟む、インターホン付近に小さな〇印や×印を書き込む、さらには駐車中の車の後輪の上に小石を置き、車の動きを確認するといった方法まであるそうです。日頃から家の周りに不審なものがないか、注意深く観察する習慣をつけることが大切です。

警察庁のデータによると、住居侵入窃盗の認知件数は平成15年のピークから減少傾向にあったものの、令和4年から5年にかけては増加に転じています。全国的に見ると、1日あたり約48件もの住居侵入窃盗が発生している計算になります。決して他人事ではありません。


「防犯意識が高い家」を目指す具体的な対策

では、どうすれば空き巣に狙われにくい家になれるのでしょうか?関西国際大学の中山誠教授(犯罪心理学)は、「防犯意識が高い家である」と犯人に認識させることが重要だと指摘します。犯人は、侵入に5分以上かかりそうだと諦める傾向にあるため、防犯意識が高そうな家は基本的に標的から外すのです。

具体的な防犯対策としては、以下のようなものがあります。

  • 玄関に人感センサー付きの屋外ライトや防犯カメラを設置する: 明るさで人の存在を知らせ、不審者の接近を記録します。

  • 庭など家の周りの手入れを行う: 庭が荒れている家は、人目に触れにくいと判断され、狙われやすくなります。

  • 強化ガラス保護フィルムの貼付や防犯砂利の敷設: ガラスを割って侵入されるケースも多いため、窓からの侵入対策は重要です。防犯砂利は、踏むと大きな音が鳴り、侵入者を思いとどまらせます。

  • 補助錠の取り付け(ワンドア・ツーロック): 玄関ドアの鍵を二重にすることで、侵入に手間取らせることができます。

近年は、闇バイトに関連した緊縛強盗事件など、金品を狙った凶悪事件も発生しています。これからの時代、自分や家族の身を守るためには、改めて自宅の防犯対策を見直すことが不可欠です。

防犯専門店SOSは八王子をはじめとした多摩地域のご家庭の安心・安全な暮らしをサポートするための防犯設備士が運営する防犯用品専門店です。
専用お問い合わせフォームよりご連絡ください。