防犯対策ブログ

2025/09/03 14:15

防犯対策の専門家、防犯専門店SOSです。

「うちは網入りガラスだから、泥棒も簡単には入れないはず」そう思っていませんか?残念ながら、その認識は少し危険かもしれません。今回は、多くの方が勘違いしている「網入りガラス」の本当の目的と、安全な住まいのための窓ガラス対策についてお話しします。

網入りガラスは「防火」のためのガラス

ご自宅の窓に、格子状の金属線が入ったガラスはありませんか?これが「網入りガラス」です。一見すると丈夫そうで、頑丈な防犯ガラスのように思えますよね。しかし、このガラスの主な目的は防犯ではありません。

このガラスの正式名称は「防火設備用ガラス」で、その名の通り火災に備えたガラスです。火災が発生した際、熱でガラスが割れても、内部のワイヤーがガラスの飛散を防ぎ、火が燃え広がるのを遅らせる役割があります。このワイヤーはあくまでガラスが落ちないように支えるためのもので、割れにくくするためのものではありません。

泥棒にとっての網入りガラス

この「網入りガラス」、実は泥棒にとって都合の良い点もいくつかあります。

  1. 簡単に割れる
    金槌やバールを使えば、通常のガラスと同じように簡単に割ることができます。ワイヤーは工具で簡単に切断できてしまうため、防犯の障害にはなりません。むしろ、防犯ガラスよりも簡単に侵入されてしまう可能性があります。

  2. 大きな音が出にくい
    ガラスを割る際、通常は大きな破砕音が響きます。しかし、網入りガラスはワイヤーがガラス片の落下をある程度防いでくれるため、破砕音が小さくなりがちです。泥棒は音を気にするため、静かに侵入できる網入りガラスは逆に狙われやすいと言えるでしょう。


窓ガラスの防犯性を高めるには?

では、どうすれば窓からの侵入を防ぐことができるのでしょうか?

最も効果的なのは、防犯ガラスへの交換です。これは2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み込んだ構造で、強い衝撃にも耐え、ガラスが粉々に砕け散るのを防ぎます。泥棒が割るのに時間がかかるため、侵入を諦めさせる効果があります。

しかし、ガラス交換は費用も時間もかかります。もっと手軽にできる対策として、防犯フィルムの活用もおすすめです。防犯フィルムは窓ガラスの内側に貼り付けるだけで、ガラスの強度を高めることができます。

特に注目したいのが、「CPマーク」付きの防犯フィルムです。CPマークとは、警察庁、国土交通省、経済産業省、そして民間企業が連携して定めた「防犯性能の高い建物部品」にのみ与えられる、信頼の証です。このCPマークを取得した防犯フィルムは、バールやドライバーなどの工具を使った侵入攻撃に5分以上耐えることが実証されています。泥棒は侵入に5分以上かかると、その家への侵入を諦めると言われているため、この5分という時間は非常に大きな意味を持つのです。

防犯フィルムならDIYでも比較的簡単に施工できますし、費用も抑えられます。もちろん、CPマーク付きのものは、専門業者に依頼することでより確実に施工できます。

また、窓の補助錠も非常に有効です。二重ロックにすることで、侵入に手間取らせることができます。

「網入りガラスだから安心」という思い込みは捨て、今一度、ご自宅の窓の防犯性能を見直してみましょう。安心・安全な住まいのために、できることから始めてみませんか?

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