防犯対策ブログ

2025/09/17 13:12

防犯対策の専門家、防犯専門店SOSです。

小学校での隠しカメラ設置が問いかけるもの

先日、愛知県江南市の小学校で、保護者に無断で校内に隠しカメラが設置されていたというショッキングなニュースが報じられました。

報道によると、この小学校では、3年前から特定の児童の靴へのいたずらが相次いでいたそうです。その状況を把握するため、当時の校長の指示で、火災報知器の形をした隠しカメラが自費で購入され、児童や保護者に知らされることなく、校内に設置されました。このカメラは、約4か月にわたって靴入れや廊下の様子を撮影していたとのことです。

教育委員会は「いたずら状況の把握が目的で、防犯の目的もあった」としながらも、「保護者らに説明なく設置したのは不適切だった」と認めています。この一件は、たとえ善意からであっても、説明責任を果たさない行為が、大きな不信感を生み出すことを示しています。



家庭での防犯カメラ設置、見落としがちな落とし穴

このニュースは、学校という公共の場での出来事ですが、私たち個人の家庭での防犯対策にも、重要な示唆を与えてくれます。特に、最近はホームセンターや家電量販店でも手軽に購入できるようになった防犯カメラの設置について、改めて考える良い機会となるでしょう。

自宅の安全を守るために防犯カメラを設置することは、非常に効果的な対策です。しかし、その映像には、隣近所の方や、家の前を通る通行人のプライベートな姿が映り込んでしまう可能性があります。もし、お隣さんが「もしかして、うちの庭や窓が映ってるんじゃないか?」と不安に思ったり、不快に感じたりしたら、せっかくの防犯対策が、近隣トラブルの原因になりかねません。



プライバシーに配慮した3つのポイント

そこで、私たちが家庭で防犯カメラを設置する際に、ぜひ意識していただきたい「プライバシーに配慮した3つのポイント」をご紹介します。

1. 撮影範囲は「自宅の敷地内」に限定する 防犯カメラの設置場所と角度を慎重に選びましょう。理想的なのは、玄関や窓、駐車場など、侵入者が狙いやすい自宅の敷地内を映すことです。隣の家の庭や窓、あるいは道路全体が広範囲に映り込まないように、カメラの向きを調整することが非常に重要です。カメラの購入前に、撮影範囲が調整できるか確認することも良いでしょう。

2. 「防犯カメラ作動中」を明示する 「防犯カメラ作動中」といったステッカーをカメラの近くや目立つ場所に貼ることをお勧めします。これは、空き巣などへの威嚇効果を高めるだけでなく、「防犯目的でカメラを設置している」ことを近隣の方々や通行人に知らせる大切な配慮です。これにより、いらぬ誤解や不信感を防ぐことができます。

3. 映像データの適切な管理 撮影した映像は、プライバシーに関わる大切な情報です。データを適切に管理しましょう。パスワードを設定したり、不要になった映像は速やかに削除したりするなど、セキュリティ対策をしっかりと行ってください。



信頼を築くための防犯対策を

今回の小学校のニュースは、防犯目的であっても、十分な説明や配慮がなければ、人々の信頼を失いかねないということを改めて教えてくれました。

私たち専門家から見ても、防犯カメラは家庭の安全を守る上で非常に有効なツールです。しかし、その設置は、ご自身の安全だけでなく、近隣住民の方々との良好な関係を保つためにも、細やかな配慮が必要です。

ぜひ、これを機にご自宅の防犯対策について、そしてプライバシーへの配慮について、改めて考えてみてはいかがでしょうか。

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