防犯対策ブログ

2025/11/26 19:54

防犯対策の専門家、防犯専門店SOSです。

日々、ご家庭の安心・安全のための情報をお届けしていますが、今回は非常に深刻な問題についてお伝えします。それは、設置されている多くの防犯カメラの映像が、インターネットを通じて外部から簡単に見られる状態になっているという驚くべき実態です。

これは、日本国内の防犯カメラなどのライブ映像が海外サイトに公開されている問題で、先日、報道された情報セキュリティ会社の分析によると、日本国内の屋内や敷地内に設置されているカメラ映像のうち、海外サイトを経由せずに、外部から直接見られる状態にあるものが少なくとも約3,000件も確認されたそうです。これは、すでに海外サイトで公開されていた映像数の6倍にも上り、「無防備なカメラ」が想像以上に多く存在していることを示しています。


誰でも見られる状態のカメラとは?

この問題となっているカメラの多くは、インターネットに接続されている「IoT機器」と呼ばれるものです。マンションのエントランス、子ども関連施設、高齢者施設、病院、一般の住宅、オフィス、駐車場など、あらゆる場所に設置されています。

なぜこのような事態が起きるのでしょうか? 最大の原因は、カメラを閲覧するためのパスワードが設定されていないか、または、工場出荷時の初期設定のままになっていることにあります。多くの人は「まさか自分のカメラが」と思っていますが、カメラの設置時にセキュリティ設定を怠ったために、誰もがアクセスできる「公開状態」となってしまっているのです。


「無関心」がセキュリティの最大の敵

この問題は、実は10年近く前から指摘され続けてきた「既知の事実」です。それでも状況が改善しない最大の敵は、私たち利用者の「無関心」にあると言えます。

「大丈夫だろう」「自分には関係ない」という意識の低さが、最低限のセキュリティ対策すら行わない原因になっています。パスワードを設定したり、初期値から変更したりという簡単な「バリアー」を貼ることさえ、多くの人がしていないのが現状です。

しかし、カメラ映像は静止画以上に多くの情報を含んでいます。マンションの出入りの時間、施設の利用者の動線、勤務状況など、悪意ある第三者はこれらの映像からあなたの日常の行動パターンを詳細に把握することができてしまいます。本来、防犯目的のはずのカメラが逆に危険を招いてしまう非常に危険な状態です。


今すぐできる対策:設定の確認を徹底しよう

情報セキュリティの専門家も、「検索サービスに載っていない映像も相当数あるはずで、調査結果は氷山の一角だ」と指摘し、犯罪被害につながるリスクが高まっていると警鐘を鳴らしています。

あなたや、あなたの家族、大切な場所を守るために、今すぐ以下の点を確認してください。

  1. カメラの設定確認
    ご自宅や施設に設置されている防犯カメラ・監視カメラの設定画面にアクセスし直してください。

  2. パスワードの設定・変更
    必ずパスワードを設定し、もし初期設定のままなら、すぐに複雑で推測されにくいものに変更してください。

  3. 不要な公開設定のオフ
    外部からインターネット経由でアクセスする必要がない場合は、外部公開の機能自体をオフにすることを検討してください。


セキュリティに対する「無関心」は、最大の防御の穴です。危機感を持ち、ご自身で設定の確認と変更を徹底することが、安心・安全な環境を守るための第一歩となります。

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